ベリーベリータルト3 年半前に買ったデジカメ、Canon PowerShot S90 の調子が悪くなってきたので(カードの読み取りとバッテリー周りが)、新しいデジカメを買った。

画質が良くてコンパクトなデジカメを探したところ、Sony の RX100 も画質が良さそうだったがデカかったので、結局、後継の PowerShot S120 に落ち着いた。

右が、S120 で撮影したサンプル。クリックで拡大する。

大きさ比較S90 は黒だったので、気分を変えて S120 はシルバーにしてみた。

S90(左側)と S120(右側)の大きさはほとんど同じ。厚さは、S90 よりも S120 のほうが本体部分が少し薄くなっている。

少し使ってみて感じたのは、パッと撮影する便利さが格段に向上している点。

電源 ON/OFF の速度は S90 の時代から十分に速く、0.5 秒程度で行えていたので問題なかったが、それ以外の速度が速くなった。

普段 P モード(プログラムオート)を使っているが、オートフォーカスは体感で 2 倍速くらい高速になった。撮影後の保存処理は、S90 は M2 品質(4M ピクセル)で 1.5 秒くらいかかっていたのに対し、S120 は M1 品質(6M ピクセル)でも恐らく 0.1 秒くらいしかかかっていない(速すぎて計れない)。

連写に至っては、S90 の詐欺とも言える連写速度(秒間 1 コマ)から、真の連写(秒間 12 コマ)に大幅向上。連写速度は、どうやら一眼レフの下位機種よりも高速らしい。

サンマ寿司_S90サンマ寿司_S120
屋内撮影での色味も、人間の見た目に近い感じになった。左が S90、右が S120 だが、オートホワイトバランスの結果が S120 の方が良い。

もちろん、S90 もちゃんと設定をすればきれいな写真は撮れるが、ちゃんと設定しなくても撮れる S120 は優秀。

暗所撮影_S90暗所撮影_S120
暗い部屋の中でフラッシュを焚かず、タブレットの画面の光だけを頼りに撮影してみた。左側の S90 は紫色がちょっと色あせた感じになっているが、右側の S120 はきれいに発色されている。

夜の橋_S90夜の橋_S120
F2、ISO 400、シャッタースピード 0.25 秒に固定して、夜の橋を撮影してみた。

S90 で十分にきれいなのであまり違いは無いが、S120 のほうが少しくっきりしている。

S120 には、人物撮影時に背景をぼかす機能や、ジオラマ風撮影機能など、シーンセレクトとは別の遊び心ある撮影モードが用意されているのも嬉しい。まだこれらは使っていないが、今度試してみる予定。

寿司カメラ内蔵の Wi-Fi 機能は便利。パソコンやスマホに無線で写真を送れる。

ちなみに、説明書を読むと、Windows 用の専用ソフトを入れないと写真を送れないように読めるが、専用ソフトはインストールしなくても大丈夫だった。

色々な面で進化している S120 だが、欠点もある。

まず、フラッシュ撮影時に自動でフラッシュがポップアップしなくなった。フラッシュ切替ボタン(十字キーの右)を押してもうんともすんとも言わないので壊れているのかと思ったが、手動でポップアップさせてから切り替える必要があったのだ。意図しないフラッシュを行わないために、手動ポップアップ自体は歓迎なのだが、十字ボタンを押したときに警告と対処方法を表示するくらいの親切さは欲しい。

バッテリーの減りは早くなったように思う。すぐにバッテリー表示が一段減る。高機能になった分、バッテリーを消費する量が増えたのだろうが、それにしても多い気がする。

PowerShotS90液晶のサイズは同じ(3.0 型)なので、バッテリー消費の主因は画像処理エンジン DIGIC なのだろう。S90 の DIGIC 4 は富士通の 65nm プロセスルールで製造されており、S120 の DIGIC 6 の詳細が不明だが、機能アップによる消費電力増に対処できるだけの工夫がなされてないのかもしれない。Wi-Fi など新機能の省電力機構も不十分なのかもしれない。

いくらきれいな写真が撮れる力があっても、バッテリー切れで撮影できないのでは元も子もない。バッテリーはもっと頑張って欲しかった。

というわけで、ちょっと使ってみた感じの比較結果としては、バッテリー以外は満足という状況だ。